2019年一番茶の荒茶。残留農薬試験を実施しました。

こんにちは。豊緑園スタッフAです。
もりもっ茶も先週、ようやく2番茶の茶摘みが終わりました(*´ω`*)
大雨が続いた7月でしたね。

今年の一番茶では、荒茶の残留農薬試験を行いました。

検査したのは、自社で有機JAS認証(JONA)を受けている6圃場・17検体。もりもっ茶として商品になっているお茶も、全て含まれます(*´ω`*)

結果は、全て 残留農薬は検出されませんでした〜\(^o^)/

※正確には「検出されない」ではなく「定量限界未満(定量限界0.01ppm)」という表現になるそうです。


検査した項目は以下のとおりです。すごい種類ですね!

相談から検査まで、大変お世話になった、(株)食品検査・研究機構の安藤さん (元 食の安全分析センター事務長)に、心から感謝申し上げます。

GW中にも関わらず、迅速に・また17回も検査に対応していただいた安藤さん。


もりもっ茶の圃場は、現在生産している約12haすべて有機JAS認証を受け、農薬と化学肥料は使わず、認定をうけた有機肥料のみ使用して育てています。

なので本来、残留農薬が検出されるはずはないのですが・・・

今年の春、お世話になっている静岡のお茶問屋さんへ訪問したところ、
「有機茶で、輸出先の国で農薬検査にひっかかった事例があった」とのこと。

残留農薬の検査項目や基準は、国によって様々ではありますが、

  • 有機JAS認証の管理で育ったお茶であっても、検出される可能性があるということ。
  • 検出の原因は、畑以外にも 荒茶製造工場、仕上げ茶製造工場、輸送・保管・・・等の過程での混入も考えられる。しかし、それぞれの段階で検査・検証しないと原因が特定できない。
  • 農薬が検出された有機茶は、問屋さんへ返品され、有機外のお茶として販売しないといけない。
  • その返品、再販等のリスクは、現在 すべて問屋さんが背負っている。

そういう経緯から、問屋さんとしては、「荒茶の段階で、生産者が自主的に残留農薬検査を行ってもらいたい」とのことでした。

  • ただ検査ごとに費用がかかる。(もちろん生産者負担)
  • 圃場がたくさんあるのでカナリの金額になる。
  • 費用を抑えようとひとまとめに検査してしまうと、もし農薬が検出された場合ダメージが大きい。
  • 取引交渉に影響するので検査結果はスピードを要する。

様々な課題を安藤さんにご相談。
そして、豊緑園の検査方針を決めました。

まず2019年一番茶は、全圃場で残留農薬検査を実施。

同時に、各圃場を立地条件や時期別に「リスクのランクづけ」を行い、リスクが低い圃場は検査結果次第で、今後段階的に検査頻度を減らしていく・・・という計画も立てました。

この早期の自主検査の実施と、圃場別リスク評価のしくみは、静岡の問屋さんや商社さんからも高い評価をいただきました。
「弊社の取り組みが今後全国のたたき台となっていく」とも言っていただき、有機生産者としての信頼も高まりました。(*´ω`*)

宮崎県は、食の安全分析や機能・官能性検査など、食を数値化する技術や取り組みが、他県と比べてとても進んでいるように思えます。

検査は客観的・中立的ですが、スピード・タイミング・方法など生産者に寄り添ってくださるネットワークがあることは、大変心強いです。

今回の検査により、もりもっ茶のお茶も、安心して召し上がっていただけることが更に証明できて、とても嬉しいです。

安藤さん、関係者のみなさま、改めてありがとうございました。

そして何より、暑い中も毎日畑で安全で美味しいお茶を育ててくれる畑スタッフたちに感謝です!!